Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
――彼は、子供が覚えたてのいろはを口誦さむようにあわてて、
「な、む、あ、み、だ、仏」そういって、
「痛かったか弁円」と、抱き起した。
「ち……」弁円は、眼に流れこんだ血を、手でこすって、彼に支えられながら、よろりと立ち上がった。
「おいっ、勘弁しろ。おれはもう元の天城四郎じゃなかった、仏弟子だ、このとおり謝る――」
と、頭を下げるとたんに、弁円は起き上がる時につかんでいた杖を真っ向にかむって、
「野郎っ!」天から振り落すような力で撲りつけた。
「ウーム……」さしもの四郎も、二つ三つ、足をよろめかせたまま、ばたっと、そこへ昏倒してしまった。
その背を、弁円は、また、二つ三つ撲りつけた。それでもなお腹の癒えない様子であったが、ちょうど、河原から堤へ上がってきた人影があったので、見つかっては面倒と思ったのであろう、
「馬鹿野郎、思い知ったか」そう捨てぜりふを吐き捨てると八ツ乳の草鞋に砂を蹴って、まっしぐらにどこともなく逃げ去った。
火と火
一
鹿ヶ谷の法勝寺は、月に幾日かは、必ず法話や専修念仏の衆会が催されるのに、この十一月から師走になってからは、
(住蓮が病気のために)といって、一回もそれがなかった。