Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

……うれしいか、うれしいかや」何度もくりかえして、もう、涙をぬらしているのだった。生信房も、横を向いて、拳でそっと眼をこすった。

二

――生きて在わした。――ご無事で。と玉日もそう思い、生信房もそう思うほど、奇蹟の心地がするのであったが、やがて、草庵の一室へ通った善信は、

「さびしかったであろ」と、妻をいたわって、自分の身のことなどは、なんのこともなかったような容子に見える。

――生きている! いかにも久しぶりにわが家へ戻ってきた善信は生きている人のすがただった。相かわらず、はちきれるような健康を持ち、皮膚はすこし焦けて浅黒く、何か、山が崩れてきても動じないよう、いつも濃い眉がよけいに強い意思の象に見えて、悠揚として寛いでいるのだった。

「さだめし、都のうわさ、吉水御一門の凶事、お汝らも、聞いたであろうが」とやがていう。

それも、若い妻の実社会のどんなものかを多く知らない胸に、唐突な驚きをさせまいと気づかうように、静かなことばで――

玉日は、生れてまだ二歳の房丸を、胸に抱いていた。

「はい、存じあげておりました」

「かねて、上人にも、期しておられたことだ。