Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「え、鈴野どのへ」
「……誰ぞおりませぬか、鈴野をよんで下さい、ここへ」後ろの部屋へ向って、こういうと、誰かが鈴野を呼びに行ったらしい。――そこに石念と師の房との対坐しているすがたを見ると、鈴野はさっと顔を紅めてしまった。
「お師さま、何か御用事でございますか」
「そこへ坐っていて下さい。……石念のいう言葉を聞いておればよい。……わしも聞こう、石念、話しなされ」
「はい」といったが、さすがに、そこに鈴野がいては、穴にも消え入りたい気がするのであろう、石念は硬くなって、しばらく両手を膝についたまま沈黙していた。
五
「――なにもかも懺悔いたしまする」と、こう石念はまた、素直にことばを継ぐと、もう邪げるもののない気持で、いおうとすることがすらすらいえた。
「その時の私は、情火の獣でした。もし鈴野どのが私の愛を拒んだら力ずくでもという気持でした。戸に手をかけました。そして二、三寸ばかりそこを開けたのです。すると同時に、ハッと私は眼が眩んで両眼を抑えたまま俯伏してしまったのです。なぜならば鈴野どのの部屋に、一道の白い光が、仏光のように映して見えたからでした」沈痛な声である。