轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
「日の出」1935(昭和10)年1月号~1937(昭和12)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 页
『当然、受城使が来る。だが、われわれは、一歩でもこの城を退かないことだ。退いたら、赤穂の名折れだぞ』
『死のう! 君侯のお後を追おう』
『同じ死ぬなら、城受取りのよせ手をうけて、思うさまの弔い合戦をやり、赤穂にも、骨のある人間はいたといわれて死にたいぞ』
『よく言った、異存のある者は、出てもらおう』
激越な若侍たちの言語は、あたりの老人や、黙りこんでいる者たちを喝殺した。それらの一部の血気者たちには、もう内蔵助や九郎兵衛の存在すら見えなかった。
九郎兵衛は、ちょっと苦い顔をして、何か発言しようとしたが、
(手がつけられんわい)
と思い返したように黙っているし、内蔵助はといえば、これも策が無いような有るような――時には放心したような眼をもって、沈むか流れるか、瀬の石にかかるか、落葉の渦まく相を水の為すがままにまかせて見ているのであった。が、彼だけは、独り水を離れた樹の枝にとまって水を眺めている翡翠のように、傍観者の顔つきにも見える。
その顔も、果しのない喧騒に、少し倦んだかのように、
『大野氏、又の評議といたそうよ。――夜も更けたし、今後の身は、お互い、一層に大切じゃ』