轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
「日の出」1935(昭和10)年1月号~1937(昭和12)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 页
いかにも困る顔をするのである。膝の手も、曲げる背なかも、その為にもじもじとうごく。そして対手のことばが終ると、相手の誠意に対して下げ足りないような気持をもってふかく頭を下げて、
『――御高義のほど』
と低い声でいう。
『なんと申そうか、ことばがない、欣しゅう存ずる。しかし、各※(二の字点、1-2-22)はすでに、浅野家の家士ではござらぬ。義は、個人として称えようが、天下の御法は、浪人を集めて公儀へ弓を引くと云おう。先君の御名が立たぬ、お志の段は忝ないが、お城へ、お訣別を告げて引きとられい。岡野、井関、大岡の諸氏へも、昨日そう申して御得心していただいた事であった』
それ以上は、昨日も、半日に亙って押し合っても、言葉を変えることのない内蔵助だった。困ったような初めの顔つきは、巌のように横から見ても縦から見ても動きそうにもないものに見える。
『今夜はよく寝ておかなければならぬから』
弥太之丞に夕飯を与えるように吩咐けて、彼は、早くから寝所へ入ってしまった。その翌日の二十七日には、全藩士の向背を一決しようとする城内大会議の予定が胸にあったのである。
立つ鳥の記
越え行く川