轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
「日の出」1935(昭和10)年1月号~1937(昭和12)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 页
後、小野寺の息子の幸衛右門と、潮田又之丞の二人には、一応話してみたいと、江戸へ立つのを、一日のばして安兵衛はここに待っているのだった。
江戸表には、奥田孫太夫父子をはじめ、杉野十平次、倉橋伝助、前原伊助、その他を合せれば、十五、六は馳せ加わろう。十分だ。――何の内蔵助の悠々と気長な待たせぶりに、機を徒らに過ごしていることがあろうか。
『源吾は、なかなか帰らんの』
『あれも、近頃は、だいぶ浮大尽のおつきあいをしているらしいで、少々、骨が柔かになったかも知れぬ』
『退屈だ』
安兵衛は、横になって、
『ここ一月、旅にばかり、せかせかと送っていたので、稀に、凝としておるのは辛い気がする。――武林、飲もうか』
『酒か』
『そう、貴公は下戸か』
『酒なら、台所にあるらしいぞ』
『あるか』
起き直った時である。
門口を開けて、誰か入って来た。
『源吾、戻ったか』
出て見ると、大高源吾ではなかった。村松三太夫である。
『お。……これは』
三太夫は、何気なく笑いかけたが、安兵衛も唯七も、苦い顔つきのままだった。伏見がよいの遊里組とは、もう断乎として、分離した気でいるのである。自から蔑むような眼が三太夫の顔へかかった。