轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

「日の出」1935(昭和10)年1月号~1937(昭和12)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 页

青空文庫

『爺ッ……爺ッ――察してくれい、察してくれい』

『おう、おう……』

兵部もここへ入るともう、声も体も脆いものになってしまった。唖のように嗚咽しながら、ぼろぼろと涙を太守の背へこぼした、抱きしめた儘、

『お察し申しまする。……ようぞ、ようぞ、御辛抱下さいました。……兵部も今日からは、病人でござりまする』

と云って、主従とも坐り崩れてしまった。

蜜柑の味

――必然、上杉勢がここへ襲せて来る!

それは、内蔵助をはじめ、吉田忠左衛門も、すべての者が、予想していたところである。

(引揚)

の小笛が鳴りひびくと、浪士たちは、踏み荒した邸内を見廻って、蝋燭の火を消してあるいた。火鉢の残り火には水をかけ、敵の死骸負傷を数え、味方の怪我人には手当を加えて、

『回向院へ、回向院へ』

と、裏門と表門から分れて出た。

味方の負傷は、横川勘平、原惣右衛門、近松勘六、神崎与五郎の四人に過ぎなかったが、数えた敵の死骸は十六箇であった。

そのほか、浅傷、深傷の者が二十名を越えていた。

両国筋の大通りへ出たのは、ちょうど、卯の刻(午前六時)頃である。まだ朝の月が振りかえられた。

『隊伍をみだすな』