Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
三
「だまれっ、なんど同じことをくりかえさせるのだ。そんな甘手にのって戻るような使者か使者でないか、よう眼で見ろっ。貴様の云い訳は、きのうまでは通用したが、きょうはもうその手では吾々を追い返せぬぞ」一人の怒号がやむと、また一人が、
「たしかに善信は今朝あたり立ち帰っておるはずだ。白河ですがたを見たという者がある」
「出せっ、どうしても顔を出さぬとあれば、踏み込んで会うがどうじゃ」いちいちその声は手にとるように奥へ響いてくる。
妻が、はっとしたように、眸をすくめているのを見て、善信は訊ねた。
「あの訪れは、誰か」玉日は、自分の罪ででもあるように、
「――おゆるし下さいませ。お留守中の不行届から、あのように叡山の衆を怒らせたのでございます」
「どうして?」
「実は、かようでございます」怪我人の実性を匿ってやったことから、その翌る日、彼を捕えにきた叡山の者を、太夫房覚明がひどく懲らして追い返したために、山門の荒法師たちが、それ以来毎日のようにああして狼藉に来るのですと、彼女は良人の前に詫びて話した。
「実性」と、善信は口のうちでいって、
「――その実性とは、あの吉水の上人のもとに仕えている若い学生かの」