Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

十一

「やいっ、範宴の弟子ども」と、こなたを見ていうのだった。

「よくも、邪魔をしたな、忘れるなよ」呪詛に満ちた声で、こういい捨てると、まるで、印をむすんで姿を霧にする術者のように、影は、野末へ風の如く走って行った。

十一

「女性、もうご心配はない」

「吾々は、聖光院の者じゃ、お供達もおわそうに、どう召された」

「負って進ぜる、背におすがりなされ」二人のこういう劬わりの言葉さえも、姫の耳に、はっきり入っているかどうか、姫は気もなえて、ただ、向けられた覚明の背を見ると、わなわなと顫きつつ、しがみついた。

二人は師の房の牛車のそばまで戻ってきて、

「お待たせいたしました。やはり、参らねば一人の女性が、悪人の贄になるところでした」範宴は、車からさしのぞいて、

「どこのお方か」

「まだ訊いてみませぬ」

「供の人でもおらぬのか」

「いるかもしれませぬが……見あたりません」

「いずこまで戻るのやら、負うても参れまい、わしが降りてやろう」

「お師さまはお歩きになりますか」

「うむ……」もう、範宴は足をおろしていた。姫は、疲れきった意識の下にも、何か、気がねをするらしく見えたが、覚明の背から、車のうちに移されると、初めて、真に安堵をしたらしく、