Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
五
筧の水の音がどこかでして、鈴野も親鸞も、そこになく、彼一人が独りで口走っているかのように静かであった。
「――後でよく考えて見ますと、その光というのは、鈴野どのの部屋の窓が隙いていたので、夜明けの光が射し込んでいただけのことだったのです。……けれど夜もすがら、熱病のように悶々としていた私は、夜が明けていたとも考えておりません。真っ暗な部屋の中とばかり思っていた眸を、不意に、怖ろしい光明で射られたので、そのまま、うッ伏してしまうと、思わず、念仏をさけんでしまいました。次には、しまったと思う悔いと涙とでうろたえながら、逃げ出しました。身の置きどころもないように」
「…………」
「どうぞ、お師さま、私を今日かぎり、破門して下さいませ、私は、外道に落ちました、改めて修行をし直した上、ふたたびお膝下へお詫びしに参ります」親鸞は瞑目していた眸をうすく開いて、そういう石念のすがたを愛し子のように見入った、彼はまだ道念の至らないこの若僧の悔いに打ちのめされて慚愧している有様を見ると、あだかも二十歳だいのころの自分を見ているような気がするのであった。
「石念」
「は……はい」