Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

四

藤原、平家、源氏、いつの治世でも、俗吏は醜悪の歴史を繰り返し、人民は、狡く、あくどく、自己のことばかりで生きている。それが社会だ」

「そうばかりはいえぬ。それでは、俺たちは、何で、修験道に精進する張合いがあろう。そういう社会の中にも、真実を探し、浄化の功力を信じればこそ、吾々は、身を潔斎して、生きている」

「ははは。百年河清を待つという奴だ。なんで、この社会が、そんな釈迦や聖者のいうとおりになるものか。第一に、聖者めかしている奴からして、眉唾者が多いじゃないか。だが、おれはその眉唾者とも妥協するよ、だから、綽空も、生かしておかなければ、商売にならない」

「いや、俺の立場としては、断じて、生かして置くことはゆるされない。見ていてくれ、今にきっと、喉笛を掻っ切られた綽空の空骸が、往来に曝される日がやってくるから」

おのおの、信じるところは譲らないのだ。天城四郎にも信念があり、弁円にも弁円の信念がある。

(案外、話せない奴だ)酒の上で、いちど共鳴はしたけれど、心の底をたたき合ってみて、二人は、お互いに軽蔑してしまった。

「また、縁があったら、どこかで会おう」ぶつかり物は離れ物――ということばの通りに、二人は、あっさり別れてしまった。