Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
六
味方の者でなければ、往来の者の注意か?
――と、御池十郎左衛門はじめ、吉岡門下の眼が、思わず声の方へふと外れると、
「待て、待て」
押分けて、武蔵と吉岡門下のあいだへ、自ら立ち塞がった若衆姿の侍がある。
「や?」
「お身は」
意外な眼を光らせて、自分へ集まる吉岡門下の大勢の眼と、武蔵の眼へ、その前髪は、
(わしだ! この顔は、双方とも前から記憶があるであろうが!)
そういわないばかりに傲然と自己を誇示して、佐々木小次郎はいうのだった。
「今、総門の前で駕をおりると斬合だという往来の声。よもやと思いのほか、かねがね、こんな事件も起ろうかと案じていた各※(二の字点、1-2-22)ではないか。――わしは吉岡の味方でもないし、なおさら、武蔵の味方でもない。――だが、武士であり剣客である以上は、武門のために、武士総体のために、敢て各※(二の字点、1-2-22)方にいう資格がある」
前髪の風采に似あわない雄弁だった。そしてその口吻といい、人を睥睨する眼といい、飽くまで傲岸そのものだった。
「――そこで、双方に問うが、もしここへ、板倉殿の手の者でも来て、巷を騒がす不逞の狼藉と見なされ、始末書でも取られたら、双方ともよい恥さらしではあるまいか。