Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

六

「待てっ、老母」

遂にこんどは武蔵からそういった。争う愚が分ったからである。これ以上のことは、斬られるか、どっちかが死を受けなければ解決しない。

それまで行っても、お通が救われるとか、城太郎が助かるとかいうならよいが、その点はまだ疑いに過ぎないのである。――ともあれ一応穏やかに事情を打明けてみるのがいいのではあるまいか。

そう考えたので、武蔵はまず老母に向って、刃を退けというと、老母はすぐおうとはいわないで、

「権。どうしやるか」

と、組み伏せられている息子へ、和協の申し出でを、容れるか容れないか、相談するのであった。

六

炉の松薪はちょうど燃え旺っていた。この家の母子が、そこへ武蔵を伴って来たことは、やがてあれから、話し合った末、双方の誤解が溶けたものであろう。

「やれやれ、危ないことではあった。とんだ行き違いからあのような――」

さも、ほっとしたように、老母はそこへ膝を折ったが、共に坐りかけた息子を抑えて、

「これ権之助」

「おい」

「坐らぬうち、そのお侍をご案内して、念のために、この家の内を隈なくお見せ申したがよい。――今外で、お訊ねをうけた女子や童が隠してないことを、よう見届けて戴くために」