Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

七

お帰りもさることながら、雪の夜は更けても明るうございますし、このお寒さ、せめてお駕籠のうちも暖かにお戻り遊ばすよう、どうぞ、も少しの間、こちらでお飲しくださいませ」

と、思いがけない迎えである。

「はてな?」

――お待たせいたしましたとは何のことか、光広も紹由も、いっこう解せない顔つきで眼を見合わせた。

七

いちど興醒めた心は呼び戻しようもない気がする、それが遊びの世界であるがゆえに、よけいに気持の妥協がつかないのである。

(どうしたものか?)

迷っているらしい一同の顔いろを見ると、二人の引船はまた口をそろえていった。

「太夫様が仰っしゃるには、先刻からお席を外し、定めし情ない女子と皆様がお思いに違いない。けれどあのような困ったことはない。かんがん様の御意に任せれば、船ばし様のお心に反くし、船ばし様の仰せに従えば、かんがん様に済まないことになるし……。それゆえ黙ってお席を抜けて来たが、実は、おふた方ともにお顔の立つよう、こよいは改めて、吉野様が皆様をお客として迎え、自分のお部屋へお招きしたいという心組み。……どうぞそのお気持を酌んで上げて、もうしばらくお帰りをおのばし下さいませ」