Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
二
その頑健な肩といい、腰ぼねといい、どうして、五十を越えた奈良井の大蔵であるものか――と、思われぬでもなかった。
二
見ていると、先へ行く人影は、また、往来から左の丘の方へ向って、曲がって行く。
べつに深い考えもなく、城太郎も後に尾いて歩いていた。
どっちにしても、彼も、帰る方角をきめて、歩き出さなければならない場合にあったので、ほかに道を問う人影はなし、漫然、その男の後に尾いて行ったら、宿場の燈火が見えて来るだろう――ぐらいな思案にすぎなかったのである。
ところが。
先の男は、横道へはいると、担いでいた嚢のような物を、重そうに、道標の下におろして、石の文字を読んでいた。
「あら? ……変だな……やっぱり大蔵様に似ている人だ」
それから城太郎は、いよいよ不審を増して、今度はほんとに、見え隠れに、その男を尾行てみる気になった。
男が、もう丘の道を登っているので、後から、道標の碑の文字を読んでみると、
首塚の松
このうえ
と、彫ってある。
「ああ、あの松か」
その梢は、丘の下からも仰がれた。後からそっと行ってみると、先に着いた男はすでに、松の根方に腰をおろし、煙草をつけて喫っている。