Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
二
あれだけの門下のうちだ。気骨のある人間もいよう。奸計をめぐらして、復讐しようとつけ狙っている者がないとはいえない。
体を拭き、衣服を着けて、武蔵がやがて往来へ姿を現すと、何処からか出て来た最前の武家が、
「お訊ね申すが」
と、ふいに彼の前に会釈して、しげしげと顔を見ながらいった。
「もしや尊公は、宮本殿ではござるまいか」
二
不審顔に、武蔵がただ頷くと、彼を糺したその武家は、
「やあ、さてこそ」
と、自分の六感に凱歌をあげて、また、さもさも懐かしげに、
「とうとうお目にかかることが出来、大慶至極。……いや何かしら、今度の旅では、何処かでお目にかかれるような気持が、初めからいたしておった」
と、独りで欣んでいる。
そして武蔵が、何を問う遑もなく、とにかく今夜はご迷惑でも同宿ねがいたいといい、
「さりとて、決して不審な者ではござらぬ。こう申しては、烏滸のようなれど、いつも道中には、供の者十四、五名は連れ、乗り換え馬の一頭も曳かせて歩く身分の者でござる。念のため名乗り申すが、奥州青葉城の主、伊達政宗公の臣下で、石母田外記という者でござる」
とつけ足した。
意にまかせて伴われてゆくと、外記は湖畔の本陣に泊りを定め、通るとまず、