Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
星の中
一
「じゃあきっと、素直に俺について歩くな」
と、念を押した。
「ええ、逃げはしませぬ。逃げても、蛇歯型が消えないうちはむだですから――」
二の腕の傷みをおさえながら、お通はそういって、唇を噛んだ。
星の中
一
いかなる場所でも場合でも、武蔵は、寝ようと思う時にすぐ眠り得る修養と健康を持っていた。しかしその時間は、至って短かった。
ゆうべも――
権之助の家へ戻って来てから、着のみ着のまま、一間を借りて横になったが、小鳥の声がし始める頃は、もう眼をさましていた。
けれど昨夜、野婦之池から池尻へ出て、ここへ戻って来たのがもう夜半過ぎであった。あの息子も疲れているだろうし、老母もまだ眠っているに違いない。――そう察しられるので、武蔵は小鳥の声を耳にしながら、寝床の中で、やがて雨戸の音のするのをうつらうつらと待っていた。
――すると。
隣の部屋ではない。もう一間ほど先の襖らしかった。そこで誰やら、しゅくしゅくと啜り泣いている者がある。
「……おや?」
耳を澄ましていると、泣いているのは、どうやらあの精悍な息子らしく、時々、子どものように慟哭して、
「おっかあ、それやああんまりだ。