Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
四
彼方からまた、一群の人間が、隊伍を作って野を駈けて来た。
「おうい」
と、土橋の上の影が呼ぶ。
「おおうい」
と、野の声が答える。
声は、幾つも、方々から聞えて来て、夜霞の果てへ流れてゆく。
「……?」
伊織は、息づまるような眼をみはって、藪の中から覗いていた。いつのまにか、土橋を中心として、約四、五十名の土匪が真っ黒にかたまっているのだった。そして、一群一群が、何やら首を寄せて凝議していたが、或る手筈が整ったものとみえ、
「それ――」
と、首領らしい男が手をさし挙げると、一群のいなごのように、そのすべてが、村の方へ向って、一散に駈けて行った。
「たいへんだ!」
と、伊織は、藪の中から、首を伸ばして、怖ろしい光景を目に描いた。
平和な夜霞につつまれて、眠りに落ちていた村には、忽ち、消魂しい夜鶏の啼き声が起り、牛が鳴き、馬がいななき、老人や子どもの泣き喚くのが、手にとるように聞えだした。
「そうだ……徳願寺に泊っているお侍さまへ」
伊織は、藪を飛びだした。
そしてこの大変を、そこへ報らせようと思って、健気にも、後へ戻りかけると、もう人影は見えないとばかり思っていた土橋の陰から、