Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
三
……まして貴方のような女々しい男、お通は、嫌いも嫌い、身慄いの出るほど嫌いでございます」
三
これ程にいえば、どんな男でも、殺すか、諦めるか、どっちかにするであろう。
お通はそういってから、なんだか胸がすいた。そして又八に、どうされてもやむを得ないと観念していた。
「……ウウム、いったな」
又八は、体のふるえを怺えながら、努めて冷笑して見せようとした。
「それ程、おれが嫌いか。――はっきりしていていいや。――だがお通、おれもはっきりいっておくぜ。それは、てめえが嫌おうが好こうが、俺はてめえの体を、今夜から先は、自分のものにしてしまうということだ」
「……?」
「なにを顫えるんだ? ……ええおい、てめえも今の言葉は、相当な覚悟をもっていったのだろうが」
「そうです、私はお寺で育ちました。生みの親の顔すら知らない孤児です、死ぬことなど、いつでも、そう怖いとは思っておりません」
「冗談いうな」
又八は、傍へしゃがみ込んで、反向ける顔へ、意地悪く顔を持って行きながら、
「誰が殺す? ――殺してたまるものか。こうしておくのだ!」
いきなり彼は、お通の肩と左の手頸をかたくつかまえた。