Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

伽羅の君

一

そして、いきなり、

「六条柳町ってどこ」

と訊ねた。

びっくりしたように女は、

「遊廓でしょう」

「遊廓って何?」

「まあ」

「何するとこ」

「嫌な子だね!」

睨みつけて、その女は、通り過ぎてしまった。

なんでそうされたのか、城太郎はそんな不審にたじろいではいない。懲りもせず次々に、六条柳町への道と、そこの扇屋という家を訊いて歩いた。

伽羅の君

一

爛漫と、楼に灯は入ったが、まだ三筋の柳町に、買手どもの影は見えない宵の口であった。

扇屋の若い者は、何気なく入口の人影を見てぎょッとした。大暖簾のあいだから首を入れ、家の中をキョロキョロ覗いている二つの眼に驚いたのである。暖簾の裾に汚い草履と木剣の先が見えたので、なにか途端に、勘ちがいをしたものらしく、あわてて他の男達をよび立てようとすると、

「おじさん」

と城太郎がはいって来て、いきなりこう訊ねた。

「ここの楼に、宮本武蔵様が来てるだろ。武蔵様は、おいらのお師匠さまだから、城太郎が来たっていえば分るんだけれど、取次いでくれないか。それでなければ、ここへ呼んでくれないか」

扇屋の若い者は、子供と分ってほっとしたような顔をした。