Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

飛札

一

飛札

一

但馬守宗矩は、まだ四十に二つ間があった。

彼は、俊敏とか剛毅とかいう質ではなかった。どっちかといえば聡明な人で、精神家というよりも、理性家であった。

その点が、英邁な父の石舟斎とも違っていたし、甥の兵庫の天才肌とも多分に違っていた。

大御所家康から柳生家に、

(誰ぞひとり、秀忠の師たるべき者を江戸へさし出すように)

と、いう下命があった時、石舟斎が、子や孫や甥や門人や、多くの一門からすぐ選んで、

(宗矩、参るように)

と、いいつけたのも、宗矩の聡明と温和な性格が、適していると見たからであった。

いわゆる御流儀といわれる柳生家の大本とするところは、

――天下を治むる兵法

であった。

それが石舟斎の晩年の信条であったから、将軍家の師範たるものは、宗矩のほかにないと推挙したのであった。

また、家康が、子の秀忠に、剣道のよい師をさがして、それに就かせたのも、剣技に長じさせるためではなかった。

家康は、自分も奥山某に師事して、剣を学んでいたが、その目的は、

(見国の機を悟る――)

にあると常にいっていた。

だから御流儀なるものは、従って、個人力の強い弱いの問題よりも、まず大則として、