Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
二
「知らんのか。甲州武田家の御人小幡入道日浄の末で――勘兵衛景憲。――大御所に拾い出され、今では秀忠公の軍学の師として、門戸を張っておる」
「アアあの小幡様で」
と、半瓦は、そういう名だたる大家を、まるで友達のようにいう小次郎の顔を、見まもった。
そして心の裡で、
(いったいこの若い侍は、まだ前髪でいるが、どんなに偉いのか?)
と、思った。
二
六方者は、単純である。市井の事々は複雑だが、その中を、単純に生きようというのが、男だてである。
半瓦はすっかり、小次郎に傾倒してしまった。
(この人は偉い)
と思うと、こういう持前の男だては、一本槍に惚れこんでゆく。
「いかがでしょう一つ」
と、早速にも、相談であった。
「てまえどもには、しょッ中、ごろついている若い奴らが四、五十人はおります。裏には空地もあるし――そこへ道場を建ててもよろしゅうございますが」
と、小次郎の身を自宅で世話をしたいらしい意嚮を漏らすと、
「それは、教えてやってもいいが、わしの体は、三百石での、五百石でのと、諸侯から袖を引かれて、弱っているのだ。自分は、千石以下では奉公せぬ所存で、まだ当分は――今の邸に遊んでおるが、その方の義理もあるから、急に身を移すわけにもゆかぬ。