Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
三
稚児僧は首をかしげて、
「そういえば、お坊さんでも、絵をかいたり、彫刻をしたりするんですね」
と、得心したくない顔つきをしながら、頷いてしまう。
「だから、剣者が彫刻をするのは、剣のこころを琢くためだし、仏者が刀を持って彫るのは、やはり無我の境地から、弥陀の心に近づこうとするためにほかならない。――絵を描くのも然り、書を習うんでも然り、各※(二の字点、1-2-22)、仰ぐ月は一つだが、高嶺にのぼる道をいろいろに踏み迷ったり、ほかの道から行ってみたり、いずれも皆、具相円満の自分を仕上げようとする手段のひとつにすることだよ」
「…………」
理に落ちかけると、お小僧はおもしろくなくなったとみえ、小走りに先へ駈けて、草むらの中の一基の石を指さし、
「お客様、ここにある碑は、慈鎮和尚というお方が書いたんですって」
と、案内役の方に移る。
近づいて、苔の中の文字を訓んでみると、
法の水 あさくなりゆく
末の世を
おもへばさむし
比叡の山かぜ
武蔵はじっとその前に立ちつくしていた。偉大な予言者のようにその苔石が見える。信長というおそろしく破壊的でまた建設者があらわれて、この比叡山にも大鉄槌を下したため、それ以後の五山は、政治や特権から放逐され、今では寂として、元の法燈一穂の山に回ろうとしているが、今なお、法師のうちには、戒力横行の