Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

「よしてくれ、冗談じゃあねえ。あの時は、ひどい目に遭わせやがったぜ」

「その代りに、きょうはよい目に遭わせてやろうと思い、迎えにやったわけだが、よく来てくれた。まあ、坐るがいい。――おい女輩、この人に杯を酌せ、杯を」

「瀬田で、待っている者があるから、すぐお暇する。……おっと、おい、そう酌してもだめだぜ、きょうは飲めない」

「瀬田で、誰が待っているのか」

「宮本という、おれの幼少からの友達で――」

と、いいかけるのを引っ奪くって、小次郎は早口に、

「なに、武蔵が。……ウウムそうか。峠の茶屋で約束したのか」

「よく知っているな」

「貴公の生い立ち、武蔵の経歴、みな詳細に聞いている。其許の母親――お杉どのといわれたな――。叡山の中堂でお目にかかったぞ。そしてつぶさにあの老母から、今日までの苦心を聞かされた」

「え。おふくろと会ったって? ……実あ、きのうから俺も捜し歩いているのだが」

「えらい老母だ、見上げたもの。中堂の僧も皆、同情していた。わしも屹度、助太刀しようと、力づけて別れた」

杯を洗って、

「さ、又八。旧怨を雪いで酌み交わそう。武蔵ぐらいな相手、恐れるな。広言ではないが、佐々木小次郎がついている」