Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
「おぬし、年齢は幾歳だ」
「何」
「よい年齢して、若い者の先に立ち、好んで無益な人死にを見ようとするか」
「つべこべと、理窟はおけ。こう見えても、太左衛門、喧嘩に年齢は取っていねえぞ」
――太左衛門が脇差を抜いたのを見ると、後ろにひしめいていた無法者たちも、一度に声をあげて、
「やッちまえ」
「老爺を打たすな」
と、かかって来た。
武蔵は、太左衛門の脇差をかわして、太左衛門の白髪首のどこかをつかむと、大股に十歩ほど持って来て、外濠の中へその体を抛りこんでしまった。
そしてまた、無法者の群れへ駈け入ると、その乱争の間から、北条新蔵の体を拾って、横抱きに攫い取り、彼らが、驚き躁ぐまに、早くも、牛ヶ淵の原を駈け出して、九段坂の中腹あたりを、その遠い影は、小さくなって、駈け上がっていた。
五
牛ヶ淵とか、九段坂とかいったのも、勿論ずっと後世の地名である。当時まだその辺は、蒼古とした樹林の崖や、外濠の淵へあつまる渓流だの、青い沼水を湛えた湿地が見られるだけで、地名としても、こおろぎ橋とか、もちの木坂とか、極めて土俗的な称呼があるに過ぎなかったであろう。
――呆っ気にとられている無法者の群れを捨てて坂の中腹まで、駈けて来ると、