Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

「お気にさわったか」

「あたりまえだ」

「それは失礼」

軽くかわして――

「では、助太刀はしないことにしよう。気ままになされというほかはない」

「た、たれが、汝ごときに、助太刀を頼もうや」

「そうでもありますまい。毛馬堤からわしを四条の道場へ迎えてゆき、あんなに、わしの機嫌をとったではないか。其許たちも、清十郎どのも」

「それは、ただ客として、礼を与えたまでのこと。……思い上がったやつだ」

「ハハハハ、よそう、ここでまた、其許たちと、試合の飛び火をこしらえても始まるまい。だが、わしの予言を、後になって、涙で悔いの種になすまいぞ。――わしが眼をもって見くらべたところでは、清十郎殿には九分九厘まで勝目がない。この正月の一日の朝、五条大橋の欄に武蔵という男を見かけ、その途端にこれはいけないと思ったのだ。……あの橋のたもとへ貴公たちの手で掲げた試合の高札が吉岡家の衰亡を自分で書いている忌中札のようにわたしには見えたのだ。……だが、人間の衰凋は、その人間にはわからないのが世の常かもしれん」

「だ、だまれッ、貴様は、きょうの試合に対して、吉岡家へ、ケチをつけに来たのだな」

「人の好意すら、素直に受け取れなくなるということが、そもそも、衰運の人間のもつ根性だ。