Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
花が蜜を吐くように噛んでは壺に溜めて醸す酒。……ああわしはそのような酒に酔ってみたいがのう」
と、すでに酔っている船ばし様は、そばにいた十三、四の禿の首へいきなり抱きついて、その唇へ肉の痩せた自分の頬を押しつける。
「――きゃアッ、いやあッ」
禿は悲鳴をあげて立つ。
すると、船ばし様は、にやにやと眼を右側へ転じて、
「ハハハ、怒るなよ、うちの女房――」
と、墨菊太夫の手をとって自分の膝の上に重ねて置く。それだけならよいが、顔と顔をつけて、一つ杯を、半分ずつ飲んだり、しどけなく凭れ合ったり、傍らに人間はいないようなまねをする。
光悦は、時折、杯に笑いをふくんで、女たちとも紹由とも、静かに戯れたり話したりして同化しているが、ひとり武蔵は、ぽつねんとこの雰囲気から遊離していた。べつに自分だけが、厳めしくなどしているつもりでは決してないが、恐いのか、女たちが第一彼のそばへ寄って来なかった。
四
光悦は強いないが、紹由は思い出したように時々、
「武蔵どの、飲まないか」
とすすめ、またしばらくすると、武蔵のまえにつめたくなっている杯が気になってならないように、
「どうじゃ武蔵どの、それを空けて、熱いのを一献ゆきましょう」