Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

「こまりましたな。……つまり吉野太夫をこちらへくれという歌でしょう」

「そうじゃ。その通り」

「名歌でなければ先の意をうごかすことはできません。名歌などがそう即吟でできるものではございません。あなた様が一つ、連歌を遊ばして」

「逃げたの。……よろしい面倒じゃから、こう書いてやろう」

紹由は筆を執って――

わが庵へ

うつせ吉野の

ひと本を

それを見ると、光悦の吟興も、気が楽になったとみえて、

「じゃあ私が、下の句を書き添えてやりましょう」

花は高嶺の

雲さむからめ

紹由はのぞき込んで、すっかり欣しがってしまい――

「よしよし。花は高嶺の雲さむからめ……か。これはいい、雲の上人も、ぎゃふんであろう」

と、結び封にして、墨菊太夫の手へわたした。そしてしかつめらしく、

「禿や、ほかの女どもでは、なんとのう権威がない。太夫、ご足労じゃが、かんがん様のところまで使者に行っておくれぬか」

といった。

かんがん様とは、前大納言の子烏丸参議光広のしのび名。いつものお連れというのは、おおかた徳大寺実久、花山院忠長、大炊御門頼国、飛鳥井雅賢などというようなところの顔ぶれであろう。

七

墨菊太夫はやがて、先方から返辞をもろうて来て、ふたたびそこへ坐り、