Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
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「ええ」
と、彼女は初めて、ニコと、枕の上から笑みを向けて、
「……だけど、訊くならわたしがいないところでね」
「お通さんの前で訊いちゃいけないの」
「きまりが悪いから」
「そんなことないさ」
「でも、沢庵さんは、わたしの病気を、武蔵病だなんていうんだもの」
「アラ、いつの間にか、喰べちゃったぞ」
「なに、蜜柑」
「も一つ喰べない」
「もう、たくさん、美味しかったわ」
「きっと、これから、なんでも食べられるよ。こんな時に、武蔵様が来れば、きっと、すぐ起きられてしまえるんだがな」
「城太さんまで、そんなことをいって」
城太郎とこんな話をしているうちは、熱症も体の痛さも忘れている彼女であった。
そこへ、烏丸家の小侍が、
「城太どの、いますか」
と、縁の外からいう。
「はい、おります」
答えると、
「沢庵どのが、あちらでお呼びです。すぐおいでなさい」
と告げて去った。
「おや、沢庵さん、帰って来たのかしら」
「行ってごらんなさい」
「お通さん、さびしくない」
「いいえ」
「じゃあ、用がすんだら、すぐ来るからね」
枕元を、立ちかけると、
「城太さん……あのこと、忘れずに、訊いてね」
「あのことって?」