Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
と、笑った。
しかし、すぐ真顔に返って、
「では御坊には、泉州へ戻らずに、ここからすぐ但馬へ御発足あるか」
と、沢庵へ向って訊く。
沢庵はうなずいて、なにぶん、気がかりな書面の内容であるから、ぜひそうしたいと答え、支度といってもべつだんない身でもあるし、明日といわずに、今すぐお別れ申したいという。
ふたりの話の様子を、城太郎は不審って、
「沢庵さん、旅へ立つの」
「急に国元へ行かねばならぬことになってな」
「なんの用?」
「故郷にいる老母が寝ついて、今度はだいぶ重態いという気がかりな報らせだから」
「沢庵さんにも、おっ母さんがあったの」
「わしだって、木の股から生れた子ではないよ」
「今度はいつ帰って来るつもり」
「母の容子次第で」
「すると……困ったなあ……沢庵さんがいなくなっちゃうと」
と、城太郎はそこで、お通の気持を思い遣ったり、また彼女と、自分の行く先なども考え出して、心細くなったものか、
「じゃもう、沢庵さんとは会えなくなるの?」
「そんなことはない。またきっと会える。おまえ達二人のことは、お館へもようお頼みしてあるから、お通さんも、くよくよせずに、早く体を丈夫にするよう、おまえも勇気をつけてやってくれ。