Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

けれど、先にぎょッとした驚きの反動がむかっと、その顔に筋を立てて、

「なんだ汝は。もの貰いか。風の子か。――武蔵様なんて、そんな者は、いねえいねえ、宵の口から暖簾先へ、うす汚ねえ風体してはいって来やがって、ササ出て行け出て行け」

襟がみを抓んで、外へ持って行こうとすると、城太郎は、虎河豚のように勃然と怒って、

「なにするんだ、おいらは、お師匠様に会いに来たんだぞ」

「ばか野郎、汝の師匠だかなんだか知らねえが、その武蔵という人間のために、おとといから大迷惑をしているところだ。今朝も、今し方も、吉岡道場の使いが来て、それにもいってやった通り、もう武蔵はここにはとっくにいねえのだ」

「いないなら、大人しく、いないといえば分るじゃないか。なんだって、おいらの襟くびをつかむんだ」

「暖簾へ首を突っ込んで、気持のわるい眼で中を覗いていやがるから、おれはまた、吉岡道場の廻し者が来たかと思って、ひやりとしたじゃねえか。忌々しい小僧ッ子奴が」

「びっくりしたのは、そっちの勝手じゃないか、武蔵様は、何時頃、そしてどこへ帰ったのか、教えてくれ」

「こいつ、さんざん人に悪たいをついていながら、今度は教えてくれなんて、虫のいいことを吐かしやがる。