Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
「ああ……」
「その沢庵様から、武蔵様のいらっしゃる所をきいておいた?」
「あんな情け知らずの坊さんは、おいら嫌いだ」
「じゃあ、武蔵様の居所は、とうとう分らずじまいですか」
「ううん」
「分ったの」
「そんなこといいから、寝ようよ、寝ようよ。――後で話すからさ!」
「なぜ、わたしに隠すんですか。そんな意地悪をするなら、わたしは寝ずにここにいるからいい」
「……ちぇッ」
城太郎は、もいちど泣き直したいように、眉を顰めながら、お通の手を引っ張って、
「――この病人も、あのお師匠様も、どうしてそう、おいらを困らすんだろうなあ。……お通さんの頭にまた、冷たい手拭を当ててからでないと話せないことなんだよ。さ、おはいりよ! はいらなければ、おいらが担いで行って寝床の中へ押しこむよ」
片手にお通の手をつかみ、片手で下部門の戸をどんどん叩きながら、癇癪まぎれに、城太郎は呶鳴った。
「門番さん! 門番さん! 病人が寝床から外へ抜け出しているじゃないか。――開けとくれよ。はやく開けないと病人が冷えちまうよ!」
明日待酒
一
額に汗をにじませ、酒も少し手伝っているらしい顔色をして、本位田又八は、五条から三年坂へ傍見もせず駈けて来た。