Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
いわゆる逃げ上手という兵法を知った奴じゃ。だから、手薄なところで、素ばやく三、四名に傷を負わせ、さっと引き揚げて――後に一乗寺址においては、吉岡の遺弟七十余名を相手に、われ一人にて勝ったりと、世間へいい触らすかもわからぬて」
「いや、そうはいわさぬ」
「――というたところで後となれば水掛論。武蔵の方に、何名助太刀がついて来ても、世間は彼の名の一つしかいわぬ。その一人の名と大勢の名とでは、世間は相違なく、大勢らしい方を憎む」
「わかり申した。つまり今度という今度こそは、断じて、武蔵を生かして逃がすようなことがあってはならぬということでしょう」
「そうじゃ」
「仰っしゃるまでもなく、万が一にも、ふたたび武蔵を逃がすような失策を生じたら、後でどう弁解しても、われわれの汚名はもう拭われますまい。ですから今暁は、ただ一つに彼奴を討ち殺すのを目的とし、そのためには、手段も選ばない所存でござる。死人に口なし、殺してさえしまえば、世間はわれわれの宣ぶる言を信じて聞くしかないのですから」
御池十郎左衛門はそういって、辺りに群れを作っている人々のうちを見廻して、四、五人の名を呼びあげた。