Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
乾いた唇を舐めてさらに、
「なるほど、渡り者の兵法者としては、武蔵はたしかに強い、驚くべき烈しい男にはちがいない。それはこの小次郎も、一、二度出会ってよく分っておる。――で実は、よけいなおせっかいに似たことだが、いったい彼奴の素姓生国はどういう者かと、先頃来、いろいろ調べてみたのです。もっとも、それには実は、彼を十七歳の頃から知っている或る女に出会ったのが、手がかりの緒口となったのですが」
――と、朱実の名は隠して、
「その女から訊き、また諸方いろいろ詮索してみたところ、彼奴の生い立ちは、作州の郷士の小せがれで、関ヶ原の役から帰国後、村で乱暴を働き、遂に国元を追われて諸方を流浪してきたという、取るに足らない人物なのです。けれど、あの剣は、天性とでもいうか、野獣の強さとでもいうか、そういう命知らずなので、無茶に道理が負ける喩えで、かえって、正法の剣が不覚をとるものとわしは思う。――故にです。武蔵を討つのに、尋常にかかっては敗れる、猛獣は罠に穽して獲るしかないように、奇策を用いねばまたいたされますぞ。その辺のこと、十分、敵を観てお考えなされておるかの」