Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
五年のあいだに生じた彼と自分との人間的な差などは念頭にもなかった。折もよし、ゆっくりと打ち寛いで、心ゆくまで語りあいたいと思うのだった。
「又八、連れというのは、誰なのだ」
「いや……べつに、誰というほどの者でもないが、少しその……」
「じゃあ、ちょっと、外へ出ぬか。ここで余り饒舌るのも悪かろうゆえ」
「ウム、行こう」
又八も、それを望んでいたらしく、すぐ茶店の外へ歩き出した。
蝶と風
一
「又八、おぬしは今、なにをやって衣食しているのか」
「職業か」
「ウム」
「仕官の口には外れるし、まだこれぞといえる仕事もしていないが」
「では今日まで、遊んで暮してきたのか」
「そういわれると思い出す……。俺はまったく、あのお甲のやつのために、大事な一歩を過ったものだ」
その伊吹の麓が思い出されるような草原へ出ると、
「坐ろう」
武蔵は、草にあぐらを組んだ。そして自分に対して、何となく、負け目を感じているような友の弱気を、むしろ歯がゆく思った。
「お甲のためだというが――又八、そういう考え方は男の卑劣だぞ。自分の生涯を創ってゆくものは自分以外の誰でもない」
「それやあもとより、俺も悪い。