Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
これから先は、道も嶮しくなるばかりだし」
「ありがとう存じます。おことばに甘えて、泊めて戴きましょうかな」
「そうするがいい、そうするがいい。――だが何も、もてなしはないぜ」
「元より、体さえ横たえれば、それでいいのでございます。して、お住居は」
「この谷道から、左の方へ五、六町ほど登った所さ」
「えらい山中にお住いですな」
「さっきもいった通り、時節の来るまで、世から隠れて、薬草採りをしたり、猟師の業をまねたりして、あの者たちと三人して暮しているのじゃ」
「そういえば、後のお二人は、どうなされましたか」
「まだ立場で飲んでいるじゃろう。いつも彼家で飲むと酔いつぶれて、小屋まで担いで行く役がおれときまっているが、今夜は、面倒なので置いて来た。……おッと、修行者、そこの崖を降りるとすぐ谿川の河原だ、あぶないから気をつけろよ」
「彼方へ、渡るのですか」
「ム……その流れの狭い所の丸木橋を渡って、谿川づたいに、左へ登ってゆく……」
と、男は低い崖の途中に立ち止まっている様子だった。
武蔵は、振り向きもしない。
そして丸木橋を渡りかけていた。
崖の中途からぽんと跳んだ男は――いきなり武蔵の乗っている丸木橋の端に手をかけて、彼の姿を、激流の中へ振り落そうとして、持ち上げたが、