Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
皆、生唾をのんで、彼の厳しい稽古ぶりに顫いた。
へたばった男を、井戸端へ担いで行って、水をかけていた乾児たちは、
「だめだ!」
「死んだのか」
「もう呼吸はねえ」
後から駈け寄る者もあって、がやがや騒いでいたが、小次郎は、見向きもしなかった。
「これくらいなことに恐れるようでは、剣術の稽古などはしないがいい。お前らは、六方者だの伊達者だのといわれて、ややもすると、喧嘩するではないか」
革足袋で、空地の土を踏んで歩きながら、彼は講義口調でいう。
「――考えてみろ、六方者。おまえらは、足を踏まれたからといっては喧嘩をし、刀のこじりに触ったといってはすぐに抜き合うがだ――いざ、改めて、真剣勝負となると、体が固くなってしまうのだろう。女出入りや意地張りの、ツマらぬことには生命も捨てるが、大義に捨てる勇を持たない。――なんでも、感情と鼻っぱりで起つ。――それじゃあいかん」
小次郎は、胸を伸ばして、
「やはり修行を経た自信でなければ、ほんものの勇気でない。さあ、起ってみろ」
その広言を凹ましてやろうと、一人が後ろから撲りかかった。しかし、小次郎の体は地へ低く沈み込み、不意を襲った男は前へもんどり打った。