Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
「では、逃がさぬことを、おぬしがきっと保証しやるか」
「なんでえまるで……それじゃあこっちが恩を着るようなものじゃねえか。――だがまあ仕方がねえ、年よりのことだ、保証した保証した」
と菰は、なだめて、
「こんな時こそ、落着いて、もちッとその写経とやらをやっていなすっちゃどうだ」
「弥次兵衛どのは、きょうもお留守か」
「親分は、講中のつきあいで、秩父の三峰へ行ったから、いつ帰るか分らねえ」
「それを待って、相談をしてはおられまいが」
「だから一つ、佐々木様に来てもらって、ご相談をしてみなすっちゃどうですえ」
翌る日の朝。
ばくろ町へ行って、武蔵の張番に立っている若い者からの諜報によると、
(武蔵はゆうべ晩くまで、旅籠の前の刀屋へ行って話しこんでいたらしいが、今朝は旅籠を引払って斜向いの刀研厨子野耕介の家の中二階へ移った)
とある。
お杉ばばは、それ見たことかといわんばかりに、
「見やれ、先も生きている人間じゃ、じっと、何日まで一つ所にいるものかいの」
と、お菰へいって、今朝は、焦々と、写経の机に坐りかねている容子。
だが、ばばの気性は、お菰も半瓦の部屋の者も、今では皆よく知りぬいている所となっているので、気にもかけず、