Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
「おれも男だっ。おれの生涯を賭けても、武蔵と添わせてたまるものか。――許さぬっ! たれが許す!」
「許すの、許さぬのと、それは誰に向ってなんのことを仰っしゃるのですか」
「てめえにだ! また武蔵にだ! お通、貴様は武蔵と許嫁ではなかったはずだぞ」
「そうです……、けれども、あなたがそう仰っしゃる筋はございますまい」
「いや、ある! お通というものは、もともと本位田又八の許嫁だ。又八がうんといわねえうちは、誰の妻になることも出来ないはずだ。ましてや……武……武蔵ずれに!」
「卑怯です、未練です、今さらそんなことがよういえたもの。私はあなたとお甲という人との二人名前で、ずっと前に、縁切状をいただいてありました」
「知らないっ、そんな物をおれは出した覚えがない。お甲が勝手に出したのだろう」
「いいえ、その状には貴方が立派にない縁とあきらめて、他家へ嫁いてくれと書いてありました」
「み、見せろ、それを」
「沢庵さんが見て、笑いながら鼻をかんで捨ててしまいました」
「証拠のないことをいっても世間へは通るまい。おれとお通とが許嫁だということは、故郷へ行けば知らない者はない。こっちには幾らでも証人が立てられるが、そっちには証拠のない話だ。