Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
ほどなのである。
本阿弥の辻に住んでいるところから、人呼んで本阿弥光悦というが、本名は次郎三郎、また本業は刀の鑑定と、研と、浄拭。――その三事の業をもって、足利の初世から、室町の世に栄え、今川家、織田家、豊臣家と代々の執権から寵遇をうけて今につづいて来ている旧い家すじでもあった。
そのうえに、光悦は、絵もよく描くし、陶器もやれば蒔絵もする――わけても、書においては、彼自身もいちばん自信のあるところで、まず今の名筆家をかぞえるならば、男山八幡に住む松花堂昭乗か、烏丸光広卿か、近衛信尹公――あの三藐院風と世間でいうところの書風の創始者か――この光悦といわれるほどなのである。
けれど、光悦自身は、それほどな評価さえ、まだ自分を尽しているものとは受取っていなかった。
こういう話さえ巷間に伝わっている――
或る時。
光悦が、日ごろ親しい近衛三藐院をそのお館に訪ねた。公は、氏長者前関白という家がらの貴公子であり、現職は左大臣というおごそかな顕官であったが、性格はそんな野暮な人でなかったらしい、なんでも朝鮮の役のあった年には、
(これは、秀吉一箇の業とはいえない、国家の興廃にかかわることだから、わしは日本のために坐視していられない)