Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
それを見ようとして来ている雑沓のうちには、かなり女の姿があった。数人で、手をつないで歩いて来る女たちさえあった。
けれど、その女の中に、お通のすがたは、いくら捜しても見当らなかった。
「変だなあ」
城太郎は野のまわりを、くたびれるほど歩いた。
(もしかしたら、あの日から――五条大橋でわかれた元日から――病気でもしているんじゃないかしら?)
そんな臆測を描いてみたり、なお突きすすめて、
「お杉婆は、あんな巧いことをいっていたけれど、お通さんを騙くらかして、どうかしているのかも知れないぞ? ……」
彼は、そう考えると、不安で不安でたまらなくなった。
その心配さ加減は、きょうの試合の結果がどうなるかというどころの比ではない。城太郎は、きょうの勝負を、少しも心配にはしていなかった。
野を繞って、それを待っている数千の見物人が、すべてといってよいほど、吉岡清十郎の勝ちを信じているように、城太郎ひとりは、
(お師匠さまが勝つ!)
と、信じて疑わないのであった。
大和の般若野で、宝蔵院衆のたくさんな槍を相手にまわして闘った時の武蔵のたのもしい姿を、彼は、ここでも頭にえがいて、