Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
城太郎とお通のことを思い出していた。
その二人は、いま烏丸光広の館に世話されているのだった。伊勢の荒木田神主から届け物を頼まれて来て、城太郎の方は年暮から――お通はつい先頃から。
その先頃といえば。
いつぞや清水観音の音羽谷で、お通がお杉婆のために追われた晩――不意に沢庵があの場へお通を捜しに行ったというのにも、前からあんな不安を予知して、彼をそこに赴かせた理由のあったことなのである。
沢庵と烏丸光広とは、もう随分久しい交友であった。和歌に、禅に、酒に、悩みに、いわゆる道友の一人だった。
するとその友からこの間うち、
(どうだ、正月じゃないか、なにを好んで田舎の寺になどくすぶっていられるか。灘の銘酒、京の女、加茂の川千禽、都は恋しくないか。眠たいなら田舎で禅をなされ、生きた禅をなさるなら人中でなされ。その都を恋しく思ったら出て来られてはいかが)
と、そんな消息が来たので、沢庵はこの春上洛って来たのだった。
偶然、そこで彼は、城太郎少年を見かけた。館の内で毎日飽かずによく遊んでいる。光広に聴いてみると、しかじかという理。そこで城太郎を呼びよせ、詳しく聞いてみると、お通だけは元日の朝からお杉婆と共に婆の家へ行って、それきり便りもないし帰って来ないという事情がわかった。