Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

(それは、とんでもないことだ)

沢庵はおどろいて、その日のうちに、お杉婆の宿を捜しに出かけ、三年坂の旅籠をやっと突きとめたのがもう夜のことで――それからいよいよ不安を感じ、旅籠の者に提燈を持たせて、清水堂へ捜しに出かけた理である。

あの晩、沢庵はお通を無事に連れて、烏丸の家へもどって来たが、お杉のために極度な恐怖を経験させられたお通は、翌日から熱を病んで、今もって枕が上がらない。城太郎少年は枕元につき限りで、彼女の頭を水手拭で冷やしたり薬の番をしたりして、いじらしい程、看護に努めている――

「ふたりが、待っているだろうな」

だから沢庵は、なるべく早く帰ってやりたいと思っていたが、連れの光広は、帰るどころか、遊びはこれからだというように冴えている。

しかしさすがに、拳や酒戦も、やがて飽いて、勝負なしに今度は飲み始めたと思うと、膝つき合せて、なにか議論だった。

武家政治がどうとか、公卿の存在価値とか、町人と海外発展とか、問題は大きいらしい。

女の膝から、床ばしらへ移転して沢庵は眼をつぶって聞いている。眠っているのかと思うと、時々、ふたりの議論の端を耳にしてにやりと笑う。