Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate

Aozora Bunko

――やはり総門から手を振って出て行こう」

「そうですか」

と城太郎はやや不安な顔色を見せたが、「恥」を重んじない者は、たとえ生きていても無価値な人間として扱われてしまう武士社会の鉄則は、彼にもよく分っているから、反対はできなかった。

「――だが、城太郎」

「え、なんです」

「おまえは子供だから、なにもわしの通りに行動する必要はない。わしは総門から出て行くが、おまえは先に遊廓の外へ出て、どこかに身を避けて、わしを待っているがいい」

「お師匠様が総門から手を振って出て行くのに、おいら一人、どこから外へ出て行くの」

「そこの柵を越えるのだ」

「おいらだけ?」

「そうじゃ」

「いやだ」

「なぜ」

「なぜって、たった今、お師匠さまがいったくせに。――卑怯者といわれるだろう」

「おまえには、誰も、そんなことをいいはせぬ。吉岡方で相手としているのは、この武蔵一名で、そちなどは、数のうちにはいっていない」

「じゃあ、どこで待ってたらいいの」

「柳の馬場の辺りで」

「きっと来る?」

「うん、必ず行く」

「また、おいらに黙って、どこかへ行ってしまうんじゃない?」

――武蔵は顔を横に振って、

「おまえに、嘘は教えぬ。