Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 508.883 caratteri · 1017 schermate
腹も立つが、ああして目をまわしている雇人も気の毒と思うと、怒りもされないのである。
片づかない部屋の中に、奈良井の大蔵は手枕で横になっていたが、ふと、何か思い立ったように首を擡げ、
「助市」
と、下男を呼んだが、見あたらないので、
「城太郎、城太郎」
と、呼び直して坐る。
その城太郎もまた、何処へ行ったか、影が見えないので、部屋を出てみると、中庭を下へ臨んで、ここの縁の欄干には、まるで花見でもしているように、二階の客が揃いも揃って、階下の奥座敷を見おろしながら、何やらわいわい騒いでいるのであった。
その中に交じって、城太郎も一緒になって階下をのぞいていたのを見出し、
「これ」
と、抓んで来て、
「何を見ているのだ」
と、大蔵が眼で叱ると、城太郎は、家の中でも離さずにいる長やかな木剣を、畳につかえて坐りながら、
「だって、みんな見てるんだもの――」
と、尤もなことをいう。
「みんなは、何を見ているのだい」
大蔵も多少、興をひかれていないわけでもない。
「何って……あの、階下の奥へ泊った、沢山な女の人を見ているんだろ」
「それだけか」
「それだけだよ」
「何がそんなものおもしろい」