轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くろだじょすい

黒田如水

吉川 英治

「週刊朝日」朝日新聞社、1943(昭和18)年1月~8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 163,639 字 · 325 页

青空文庫

三

どれお暇しようか」

頤で促して、共に退席してしまった。

加古川を離れると、賀相は馬の上から、三宅治忠へ向っていっていた。

「今夜の芸はちと首賭け仕事であったな。だが、これでまず、殿をうごかす理由は出来たというもの。……何の、羽柴ずれや、黒田らに、別所一族が足軽代りに駆使されて堪るものではない。第一、毛利家に対して、われらの面目がたたぬ」

これは、腹からの毛利方なのだ。官兵衛に説かれて、城主長治は、織田へ随身を誓ったものの、その城中にはなお、こういう強固な反信長分子が多いことを、今のことばは立証して余りがある。

三

三木城の城主別所長治はまだ二十五歳の青年だった。はるかに新興織田勢力の赫々たるものを眺め、中国の毛利にも飽き足らないものを覚えていたところへ、昨年、黒田官兵衛の説破に会って、断然、織田へ款を通じたものであった。

「詐術じゃよ、それは悉く」

と、いま彼の前に在る叔父の賀相は、口を極めて、その非を鳴らした。

「加古川で秀吉と会うて来たが、その暴慢無礼には、身が震えたわ」

と、さも大仰に、その時のもようを告げて、

「別所長治以下、御身らはみな、筑前の先手に過ぎぬ、帷幕の事、戦略などに、容喙はゆるさんといいおる。