轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页
かれはふいに耳をたって、四、五間ばかりかけだしてながめると、いましも、ひとりの兇漢が、皎々たる白刃をふりかぶって、小ッぽけな小僧をまッ二つと斬りかけている。
それは、燕作と、竹童だった。
竹童はいまや必死のところ、樫の棒切れを風車のようにふって、燕作の真剣と火を飛ばしてたたかっているのだ。しかし、大の男のするどい太刀かぜは、かれに目瞬するすきも与えず、斬り立ててきた。あわや、竹童は血煙とともにそこへ命を落としたかと見えたが、
「あッ――」
ふいに燕作が、唇をおさえながら、タジタジとよろけた。どこからか、風を切って飛んできた小石に打たれたのである。
「しめた!」と、竹童は小さな体をおどらせて、ピシリッと、燕作の耳たぶをぶんなぐった。
「野郎ッ!」
怒髪をさかだてて、ふたたび太刀を持ちなおすと、またブーンとかれの小手へあたった第二の礫。
「ア痛ッ」
ガラリと道中差をとり落としたが、さすがの燕作も、それを拾いとって、ふたたび立ち直る勇気もないらしい。笑止や、四尺にたらぬ竹童にうしろを見せて、例の早足。雲を霞と逃げだした。
「待て。意気地なしめ!」
竹童は、急に気がつよくなって、こんどはまえと反対に、かれを追ってドンドン走りだすと、ちょうど、あなたからも河原づたいに、黒鹿毛の駒を疾風のごとく飛ばしてくるひとりの勇士があっ