轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

序

序

私は、元来、少年小説を書くのが好きである。大人の世界にあるような、きゅうくつな概念にとらわれないでいいからだ。

少年小説を書いている間は、自分もまったく、童心のむかしに返る、少年の気もちになりきッてしまう。――今のわたくしは、もう古い大人だが、この天馬侠を読み直し、校訂の筆を入れていると、そのあいだにも、少年の日が胸によみがえッてくる。

ああ少年の日。一生のうちの、尊い季節だ。この小説は、わたくしが少年へ書いた長編の最初のもので、また、いちばん長いものである。諸君の楽しい季節のために、この書が諸君の退屈な雨の日や、淋しい夜の友になりうればと思い、自分も好きなまま、つい、こんなに長く書いてしまったものである。

いまの日本は、大人の世界でも、子どもの天地でも、心に楽しむものが少ない。だが、少年の日の夢は、痩せさせてはいけない。少年の日の自然な空想は、いわば少年の花園だ。昔にも、今にも、将来へも、つばさをひろげて、遊びまわるべきである。

この書は、過去の伝奇と歴史とを、わたくしの夢のまま書いたものだが、過去にも、今と比較して、考えていいところは多分にある。