轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

こう名のったところできくが、さっききさまのたずねた若君とは何者だ」

「その口にいつわりがないようすだから聞かしてやる。じつは、さる高貴なおん方のお供をしている」

「そうか。では武田の御曹子だな……」

「や、どうして、汝はそれを知っているのだ?」

「恵林寺の焔のなかからのがれたときいて、とおくは、飛騨信濃の山中から、この富士の裾野一帯まで、足にかけてさがしぬいていたのだ。きさまの口うらで、もうおいでになるところは拙者の目にうつってきた。このさきは、伊那丸さまはおよばずながら、この六部がお附添いするから、きさまは、安心してどこへでも落ちていったがよかろう」

忍剣はおどろいた。まったくこの六部のいうこと、なすことは、いちいちふにおちない。のみならず、じぶんをしりぞけて、伊那丸をさがしだそうとする野心もあるらしい。

「たわけたことをもうせ。伊那丸さまはこの忍剣が命にかけて、お護りいたしているのだわ」

「そのお傅役が、さらわれたのも知らずにいるとは笑止千万じゃないか。御曹子はまえから拙者がさがしていたおん方だ、もうきさまに用はない」

「いわせておけば無礼なことばを」

「それほどもうすなら、きさまはきさまでかってにさがせ。