轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页
しかし、だんだんと膝をまじえて話しているうちに、ようやくそれがわかってきた、かれは仙人でもなければ、けっして幻術使でもない。ただおそろしい修養の力である。みな、自得の研鑽から通力した人間技であることが納得できた。
浮体の法、飛足の呼吸、遠知の術、木遁その他の隠形など、みなかれが何十年となく、深山にくらしていたたまもので、それはだれでも劫をつめば、できないふしぎや魔力ではない。
ところで、果心居士がなにゆえに、武田伊那丸を龍太郎にもとめさせたか、それはのちの説明にゆずって、さしあたり、はてなき海へうばわれたおんかたを、どうしてさがしだすかの相談になった。
「竹童、竹童――」
居士は例の少年をよんで、小さな錦のふくろを持ってこさせた。そのなかから、机の上へカラカラと開けたのは亀の甲羅でつくった、いくつもいくつもの駒であった。
かれの精神がすみきらないで、遠知の術のできないときは、この亀卜という占いをたてて見るのが常であった。
「む……」ひとりで占いをこころみて、ひとりうなずいた果心居士は、やがて、客人のほうへむいて、
「民部どの、こんどはあなたがいったがよろしい」